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「九州公私立大学音楽学会」設立趣意書
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九州公私立大学音楽学会は、九州管内の公立・私立大学または短期大学に在籍する音楽担当教員を会員として形成された研究団体です。個人的な演奏活動等に終始しがちな音楽教員が組織的に結集し、会員相互が研究発表を通して啓発し合うことにより、研究者としてそれぞれを高め合い、結果として日々の学生への教育に生かすことを目的とします。
また、音楽教育に関する学会の多くは、研究の成果を「口頭発表」で行いますが、本学会では、学会員の専門分野に関する研究について「口頭発表」または「演奏発表」を行うことが出来ます。研究の成果を演奏で発表できることが、この学会の最大の特徴と言えます。
演奏での発表というと演奏会をイメージしますが、演奏会はステージなどで、自身の演奏を聴衆に聴かせることが目的になります。しかし、学会での演奏発表は、研究目的や研究内容、研究成果を明確にし、発表要旨を作成した上で演奏発表をします。さらに、演奏発表終了後に研究討議を行い、今後の課題を発見することにより、自身の研究内容を深めるとともに、学生の教育活動にも還元できると考えています。
九州では大学・短期大学の多くは学生数が少ないために、音楽の教員の設置人数が少なく、各大学・短期大学には専任教員が1名から2名しか配置されていないのが現状です。また、音楽関係の活動は個別に行われがちであり、各大学・短期大学の情報を共有する場があまり多くありません。音楽教育の発展のためには、大学間において研究や情報などをより活発に展開していき、視野を広げる必要があります。そこで、大学・短期大学の教育活動や個々の活動に反映させるための交流の場として、「情報交換会」を行います。
また、時代に即した音楽教育の多様なニーズへの対応として、シンポジウム・フォーラム・ワークショップ等を開催し、研修の場を通して研鑽を積んでいきます。さらに、著名な演奏家や音楽教育者を招聘し、演奏会や講演会を聴講することで多様な解釈や新しい発見をし、自身の研究の更なる発展に繋げていけると考えています。
このように、九州の公私立大学・短期大学が、大学の垣根を超えて協調し、研究活動や音楽教育を行うことを目的とし、情報交流も含めた総合的な研究の場として、ここに「九州公私立大学音楽学会」の設立を提唱いたします。
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